
みなさん、こんにちは!最近SNSのニュースを見ていると、なんだかモヤモヤすることありませんか?
誰かの何気ない一言が炎上したり、デマがあっという間に拡散されたり…便利で楽しいはずのSNSが、時として凶器のように牙をむく。そんな現代社会の光と影に、私たちは否応なく巻き込まれていますよね。
私もそんなSNSの力に正直ちょっと戸惑いを感じていたんです。そんな時に出会ったのが、染井為人さんの小説『正義の申し子』でした。
「正義のユーチューバー」が主人公って一体どんな話なんだろう?タイトルからしてなんだかドキドキしませんか?SNSが当たり前の現代を舞台に、きっと何かスリリングで、そして私たち自身の問題にも深く切り込んでくるような物語が展開されるんじゃないか…そんな期待を胸にページをめくってみました。

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共感度MAX!仮面の下に隠された、もう一人の自分
物語の主人公は、引きこもりの青年・佐藤純。彼が仮面を被り、人気ユーチューバー「ジョン」として活動を始める場面から物語は一気に動き出します。
ジョンが配信するのは、なんと悪徳業者に電話をかけ、痛快にやり込める動画!特に、関西弁の強烈なキャラの男・鉄平を懲らしめる動画は、視聴者の心を掴み、爆発的なヒットとなります。
動画の中でジョンは、まさに「正義の味方」。仮面で顔を隠し、声を変えていることもあり、現実世界での佐藤純とは全くの別人格です。普段は引っ込み思案な青年が、仮面を被ると大胆不敵なヒーローに変身する。この設定、なんだかすごく現代的で、共感を覚える人も多いのではないでしょうか?
SNS上では強気な発言をする人でも、実際に会ってみるとおとなしかったり、逆に、普段はおとなしい人が、ネット上では攻撃的な一面を見せたり…誰しも心の中に、仮面を被ったもう一人の自分が潜んでいるのかもしれません。
予測不能のストーリー!鉄平との出会いが引き起こす大騒動
ジョンとして味をしめた純は、さらにエスカレートしていきます。なんと、鉄平との直接対決を企てるのです!一方、鉄平もジョンを簡単に放っておくはずがありません。ジョンを捕まえようと、裏社会の人脈まで動員し、徹底的に追跡を開始します。
そして、ついに二人が出会う時…。予想を遥かに超える、衝撃的な展開が待ち受けていました!
半グレ集団、謎の女子高生、そして警察まで巻き込まれ、事態は収拾不能の状態に。一体なぜ、こんなことになってしまったのか?そして、純と鉄平、それぞれの「正義」はどこへ向かうのか?
物語は、息もつかせぬスピード感で展開し、ページをめくる手が止まりません!
「正義」ってなんだろう?SNS社会の光と影を鮮烈に描く
本作を読んで私が最も深く考えさせられたのは、「正義」という言葉の重み、そして危うさです。
主人公の純は自らを「正義の申し子」と名乗りますが、彼の行動は、本当に「正義」なのでしょうか?もちろん、悪徳業者を懲らしめる姿は見ていてスカッとします。しかし、そのやり方は、時に一線を越え、暴力すれすれです。
作者の染井さんは、SNSやYouTubeの世界と現実世界の境界線を巧みに操りながら、現代社会における「正義」のあり方を、私たちに問いかけます。
インターネット上では、仮面を被り匿名で発言できます。顔が見えないからこそ、過激な言葉を簡単に投げつけてしまう。キーボードを叩く指先は「正義」のためだと信じていても、それは本当に正しい行いなのか?もしかしたら、誰かを深く傷つけているかもしれない。
SNS社会に生きる私たちにとって、決して他人事ではない、重いテーマがこの作品には息づいています。
仮面が象徴するもの。それは、私たち自身の姿
物語の中で、純が仮面を被ると人格が豹変する描写は、本当に印象的です。普段は大人しい純が、仮面を被った途端、攻撃的で自信に満ち溢れた「ジョン」に変貌する。
この仮面は、まさに現代人が抱えるSNS上の自分と現実の自分のギャップを象徴しているのではないでしょうか。
「デフォルトは『佐藤純』で、仮面を被ることで『ジョン』が現れる」という解釈は、私たちが日々SNSを通じて演じている「もう一人の自分」を、あぶり出しているように感じます。
SNSでは、誰もが仮面を被ることができます。キラキラした日常、素敵な趣味、時間をかけて加工した自撮り写真…。もちろん、それらは全て、その人の一部ではあるでしょう。しかし、仮面の裏側に隠された、本当の姿は、一体どこにあるのでしょうか?
私自身の経験と重ね合わせて。SNSとの向き合い方を考える
私自身もSNSで情報を発信する時、無意識のうちに「良い面」ばかりを見せようとしてしまうことがあります。友達と行った素敵なカフェ、旅行先の美しい景色、趣味の写真…。もちろん、それらを共有することは楽しいし、喜びも感じます。
しかし、ふと立ち止まって考えると、それは仮面で塗り固められた一部分の自分なのかもしれないとも思うのです。
『正義の申し子』を読んで、仮面を被って生きる自分自身を客観的に見つめ直すきっかけをもらいました。
物語の中で、純が家族に対して辛辣な言葉を浴びせるシーンがあります。匿名性に支えられ仮面を被っているからこそ、普段は言えない本音が爆発してしまう。しかし、その言葉は大切な人を深く傷つけてしまう凶器にもなり得ます。
「自身の思うがままに力を行使することは正義ではない」という純の気づきは、SNSでの発言の影響力を改めて考える上で本当に重要なメッセージだと感じました。
どんな人にオススメ?
この作品は、SNSやYouTubeを日常的に利用している若い世代にぜひ読んでほしいです。スマートフォンを片手にSNSをチェックするのが当たり前の毎日の中で、自分の行動が他者にどのような影響を与えるのか、改めて考えるきっかけになるはずです。
また、現代社会の縮図とも言える本作は、社会学や心理学に興味がある方にもオススメです。キャラクターたちの行動や心理描写を通じて、人間の本質や社会のあり方について深く考察することができます。
スリリングな展開にハラハラドキドキしたいエンタメ好きも、もちろん大満足間違いなし!ミステリー、サスペンス、青春ドラマ、多様な要素が詰まっていて、どんなタイプの読者でも楽しめる間口の広い作品だと思います。
結びに。仮面の下の本当の顔を見せ合うことから
『正義の申し子』は、SNS時代を生きる私たちに、重要な問いを投げかけます。
正義とは何か? 自分の本当の姿とは?
これらの問いに対する答えは、一人ひとり違うでしょう。しかし、本作を読み終えた後、私が感じたのは、
真の正義とは、仮面の下の本当の顔を見せ合うことから始まるのではないか、ということ。
SNSの向こう側にいる「誰か」ではなく、目の前にいる「あなた」と向き合うこと。仮面を脱ぎ、不完全でもいいからありのままの自分をさらけ出すこと。
それこそが、デジタル社会を生きる私たちに、今、最も求められていることなのかもしれません。
『正義の申し子』。読み終わった後、きっとあなたも仮面の下の自分自身と深く向き合ってみたくなるはずです。ぜひ手に取って、この衝撃的な物語を体験してみてください!
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